目次ケースの製作折り曲げ装置


折り曲げ加工装置 性能測定




温度調整範囲の設定

温度調節ダイヤルによる温度調節範囲の設定はR5およびR6の抵抗器で行います。
低温側の設定はR5で行います。R5を大きくすると下限温度は上昇します。
高温側の設定はR6で行います。R6を大きくすると上限温度は降下します。
R5またはR6の値を変えると、逆側の温度も若干影響します。R6を大きくして上限温度を下げると、下限温度も少し下がります。あまり厳密に調整する必要はありません。

調整の時に温度センサーの温度に注意する必要があります。発熱部と温度センサーは少し離して取り付けています。今回作成した装置では温度差は約20℃ありました。ですから、発熱部の温度が160℃の場合、センサー部の温度は約140℃になります。この位の温度が限界です。



温度測定


温度測定を行ってみると発熱部の温度が大きく変動することが分かりました。±20℃から±30℃の変化をします。この原因は大きく2つあると思います。

発熱部温度とセンサー部温度の変化に時間のずれが生じるため。
発熱部と温度センサーを離して取り付けています。設定温度を検出して発熱部への電力供給を停止しても、既に発熱部は設定温度より高温になっています。そのため、発熱部の温度が大きく変動してしまいます。
発熱部の熱容量が大きいため。
重たいもの(質量のあるもの)を動かすと、止めようとしても直ぐには止められません。それと同じように、熱容量の大きいものの温度を上昇させて、加熱を止めても温度上昇は直ぐには止まりません。また、なかなか冷えません。
今回は発熱部をアルミ角材、セラミックパイプ、真鍮棒で構成しているので、熱容量は大きくなっています。

対策は「高温で使用できる温度センサーを使用する」、「発熱部の熱容量を小さくする」です。
両方とも今回は実現できないので、対策はありません。今回の装置はちょっと失敗かな。
でも、プラスチック板の折り曲げ装置としては使えます。