目次EAGLEインデックス(1)


ライブラリ作成のテクニック (7)

電源、接地部品の作成
    ここで紹介するのは回路図で電源および接地など多くの部品で共通的に使われる回路の結線に関するテクニックです。各部品などの電源または接地の結線を直接行うこともできますが、回路図が複雑になります。電源および接地用の部品を作るとそれぞれの端子を線で接続しなくてもパターンを描くことができます。


電源部品(端子なし)の作成

シンボルデータの作成

Symbolアイコンをクリックして新規にシンボルデータを作成します。今回は"+5V"という名称にします。
シンボルデータの作成には「シンボルデータの新規作成」も参考にしてください。


端子の設定

最初にPinアイコンを押して端子を描きます。


Pinの設定は以下のようにしました。端子種別(Direction)は必ず Sup にします。
配線位置R90
端子形状None
配線長Short
端子名称Off
端子種別(Direction)Sup (必須)
スワップレベル(Swaplevel)0

端子種別を Sup にするのはボード図の部品と関連付けないためです。普通の部品の場合、回路図に部品を追加すると、その部品に対応する部品がボード図に追加されます。今回作成する電源部品は回路図上で結線の代わりをするためのもので、ボード図に部品を追加するためのものではありません。Sup の場合、ボード図との関連付けをする必要がありません。Sup以外の種別の場合、ボード図のシンボルと関連付けないとエラーになります。

シンボルの描画
Wireアイコンを押して回路図でのシンボルを描きます。私は矢印のシンボルにしました。
シンボルの描画方法は「シンボルの描画」を参照してください。
斜めの線を描くにはグリッド間隔を調整して描きます。

端子名称の設定

Nameアイコンを押し、設定対象の端子をクリックして端子の名称を設定します。
端子の名称は結線を行う際の共通名称になるもので重要です。
回路図に+5Vの電源シンボルを複数描いた場合、この名称を基にボード図での結線が行われます。ですから、回路図でユニークな名称であることが必要です。他のシンボルの端子に同じ名称が使われていると誤配線されます。

値指定
シンボルの値を設定します。
値は96層に設定する必要があります。

Textボタンを押して表示されるText入力ウインドウに">VALUE"と入力し、OKボタンを押します。ウインドウ上にマウスポインタとともに移動する">VALUE"が表示されます。
配置する層を変えます。
96 Valuesを選択して、値を配置する層に切り替えます。

以上の設定後、テキストをシンボルの近くに配置します。

以上でシンボルデータの作成が終了しました。







デバイスデータの作成
回路図に端子を配置するためのデバイスデータを作成します。今回作成している電源部品(端子なし)ではボードで使用するパッケージデータは使用しません。

Deviceアイコンを押してデバイスデータを作成します。



シンボルデータの追加

Addアイコンを押して、+5Vのシンボルデータを追加します。







名称の設定

Nameアイコンを押し、端子をクリックして部品名称を設定します。この設定は行わなくても影響はありません。








部品説明の設定

Descriptionをクリックしてデバイスの説明を記載します。





この設定を行うと回路図に部品を追加する際、部品名称として表示されます。