目次オリジナル・プリント基板





このページではプリント板の防錆処理としてCool-Ampによる銀メッキ処理の方法を紹介します。

この商品は Hans Wedemeyer さんから紹介してもらいました。

日本では「八坂貿易株式会社」で販売しています。販売しているのは450g入りのもので、価格は36,000円(2001年5月時点)だそうです。
450gあるとものすごく使いでがあります。Cool-Amp社から送ってもらったサンプル(5g位?)でも、10cm四方位のプリント基板を10枚以上処理できます。これを前提にすると450gということは約1000枚分になります。個人の趣味の範疇では使い切れない量ということになります。何十人かで、共同購入すれば良いのかもしれません。ちなみに、米国のColl-Amp社では1/4lb(1/4ポンド:約100g)入りのものを販売していて約5,000円(US$46:1999年4月時点)でした。米国に行った友達におみあげとして買ってきてもらっても良いかもしれません。ただ、Cool-Ampは白いパウダー状なので、麻薬などと勘違いされないともかぎりません。友達に頼むときには良く説明をしておいた方が良いと思います。「なんだか知らないけど、買ってきてと言われたもんで...」と言ったら、運び屋と思われてもしかたがありません。
元々、Cool-Ampは電気設備の接続部の電気抵抗を少なくするために銀メッキ処理をするためのものですので、その分野では上記の価格でも採算がとれるのでしょう。

私は今回の製作のためにFree Sampleを送ってもらい試用してみました。2002年5月時点ではサンプルの配布は停止しているようです。


Cool-Amp社のホームページ

 Cool−Ampとは


Cool-Ampは本来は電気設備などで使用する銅板などをボルトで締め付ける際、接触抵抗を小さくするために開発されたものです。接触面に銀メッキをして接触抵抗を減らします。画期的なのは電気メッキなどのように特殊な装置を必要とせずにパウダー状のものを接触面に塗り込むだけで銀メッキができるということです。接触抵抗が下がるだけでなく、防錆効果もあります。私は防錆処理の目的で使用しました。






 使用方法

Hans氏が説明してくれた使用方法を以下に書きます。



Cool-Ampをプリント基板に使用する場合、穴開け作業を行う前に使用します。
Cool-Ampのパウダーを平らな器に少し分けます。これは使用する分以外のパウダーを汚さないようにするためです。
Cool-Ampを使用しないときは暗い場所に保管します。使用するときには通常の光りの場所でも大丈夫です。
小さな布を用意し、水で濡らします。これにパウダーを付けます。そして、小さな円を描きながらプリント基板全体に擦り付けます。布が濡れている状態にして必要であればさらにパウダーを付けます。
作業は柔らかい物の上で行います。私の場合、ペーパータオルをひき、その上にプリント基板を置いて作業しています。こうするとプリント基板の裏が傷つきません。
数分間擦り続けると表面の色がくすんだ灰色から明るい銀色に変化します。私はさらに2−3分擦り続けて、コーティングがしっかりするようにしています。

その後、水で洗い、乾かし、穴開けをし、部品を乗せ...ハンダ付けと通常の作業を行います。




以下に記載するものはCool-Amp社の説明書を翻訳したものです。
元々Cool-Ampは電気設備などの大電流回路の銅板などを接続する際に接触抵抗を下げる目的で開発されたので説明ではプリント基板に適用することは対象としていません。
下の説明でプリント基板の場合にあまり関係がない事項は文字の色を薄くしています。



使用説明

Coll-Ampは銅、真鍮または青銅などをボルトなどで固定する際に接触抵抗を小さくすることができます。
以下にCool-Ampの使用方法を説明します。

1.ヤスリ掛け
    接触面にヤスリを掛け、出っ張りを取り除きます。また、油や汚れを完全に取り除きます。
2.磨く
    ワイヤーブラシできれいに磨きます。フューズやスイッチ端子など、この作業が出来ない場合には紙ヤスリなどを使用します。
3.拭く
    表面を乾いた布で完全に拭きます。端の方とか穴の開いている部分も見落としてはいけません。
    表面を手で触ってはいけません。
4.銀メッキ
    きれいな布を5cm位に丸め(PAD)ます。丸めた布をきれいな水で濡らします。濡らした布をCool-Ampのパウダーに付け、塗装する表面にしっかりと擦り付けます。表面がくすんだ灰色から銀色に変化するまで擦り続けます。全ての汚れを布で拭き取ります。
5.水洗い
    きれいな水に浸し、表面、端、穴などの汚れを完全に洗い流します。次に乾いたきれいな布で水気を拭き取ります。大きな物に塗る場合には布および水を新しいものと変えながら処理することが上手に行う秘訣です。
6.輝きのある銀色になれば完了です。
    長年使用して天候などにより色が落ちたり、くすんだ場合には4番、5番のステップを行えば元通りになります。

私の翻訳が適切でないかも知れませんので、原文をご覧になりたい方は以下のリンクを参照して下さい。





塗布前
(マスクパターン除去直後)
左の写真で右上の白い粉が Cool-Amp です。

塗布中

塗布完了